慶應義塾大学 看護医療学部 AO入試 志望理由書 提出例(石川 志麻研究会向け)

■ 議論の整理・・・
少子高齢化が進む中で、地域保健の重要性は高くなってきている。現在、行政改革により地方分権や官営から民営へ移行の動きがある。保険の分野でも例外ではなく、地域保健を守るためには、行政と民間の連携が重要視されつつある。貴学の論文※1※2※3では行政保健と民間委託業者の関係を研究を行っている。※1論文では市町村保健師の委託事業を利用したマネジメント行為の特徴を論じている。※2論文では 市町村の介護予防事業における業務委託の現状と課題を実際の業務委託実態調査から考察している。次にそれを受けて、※3論文では外部委託を活用した市町村保健師のマネジメント行為評価指標の開発を行っている。
■ 問題発見・・・
では、そもそも、民間企業への外部委託はなぜ必要なのであろうか。自治体が行えるように人材を揃えれば、サービスを提供できるのではないか。
■ 論証・・・
確かに、人材を補填すれば、地域住民に保健サービスを届けることはできる。しかし、それにはコストがかかる上、地域資源としての民間企業の衰退を招きかねない。外部委託することで、必要な時だけマンパワーを補い、専門性の高いサービスを提供できる。また、柔軟性のある事業形態が可能になり、行政側の職員への良い刺激も期待できる。無論、外部委託のデメリットもある。行政側はマネジメント業務が多くなれば、当該対象に保健士が直接接する機会が少なくなり、実務能力が低下する可能性がある。また、他の事業との連動が困難になることもあり得る。メリットとデメリットを考慮して、外部委託を決定していくべきである。
■ 結論・・・
外部委託のデメリットも考慮した上で、行政の保健事業と民間事業所の連携を強固にすることで、地域保健を発展させていきたい。
■ 結論の吟味・・・
貴学では地域保健における外部委託の現状と課題を研究している。これからの地域保健には行政と民間が協力していくことが必要である。私は地域保健を学び発展させるためには慶応義塾大学看護医療学部が最も適していると考えられ、入学を志望している。

※1石川志麻, 宮﨑美砂子, & 石丸美奈. (2012). 市町村保健師の委託事業を利用したマネジメント行為の特徴. 千葉看護学会会誌, 18(1), 77-85.
※2石川志麻, 宮崎美砂子, & 石丸美奈. (2013). 市町村の介護予防事業における業務委託の現状と課題-A 県の業務委託実態調査からの示唆. 千葉看護学会会誌, 19(1), 45-53.
※3石川 志麻.(2019).外部委託を活用した市町村保健師のマネジメント行為評価指標の開発.第73回日本公衆衛生学会総会

AO入試・小論文に関するご相談・10日間無料添削はこちらから

「AO入試、どうしたらいいか分からない……」「小論文、添削してくれる人がいない……」という方は、こちらからご相談ください。
(毎日学習会の代表林が相談対応させていただきます!)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です