神戸学院大学 現代社会学部 総合型選抜入試サンプル問題 2026年度 小論文過去問解説(孤立不安社会)
問1【解説】
設問文
なぜ「孤立不安社会」が到来したと考えられるのか。300字以内で説明しなさい。
課題文・資料の要点
課題文は、現代社会では血縁や地縁、職場などの拘束が弱まり、人々が自分の好みに応じて関係を形成・維持できるようになったと説明する。このような「選択的関係」は、閉塞的な関係から人を解放する一方、関係の維持を当事者どうしの相互承認や心理的満足に強く依存させる。その結果、相手を傷つけないよう過剰に配慮し、自分の言動が「正解」かどうかを気にする不安が高まる。
設問条件の判定
- 制限字数: 300字以内
- 意見論述の要求: なし
- 選択テンプレート: 自由形式
- 判定根拠: 本文内容に基づいて理由を説明する問題であり、自分の意見ではなく要約説明が中心である。
解答プロセス
設問要件は、「孤立不安社会」が到来した理由を300字以内で説明することだ。本文の論理に沿って、血縁・地縁などの拘束の弱まり、選択的関係の広がり、相互承認への依存、関係解消への不安を順に入れる。
問1【解答】
血縁や地縁、職場などの拘束が弱まり、人々は自分の好みに応じて人間関係を選び、解消できる自由を得た。その一方で、関係を続ける根拠は社会的規範ではなく、当事者どうしの満足や承認に委ねられるようになった。相手の感情を損なえば関係が切れる可能性があるため、人々は相手の心理に過剰に配慮し、自分の言動が受け入れられるかを常に不安に感じる。こうして、つながりを選べる自由が、同時に孤立への不安を生んだ。
字数カウント: 195字
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問2【解説】
設問文
現代社会における孤立不安にどのように向き合うべきか。あなたの考えを400字以内で述べなさい。
課題文・資料の要点
問2は、本文の「選択的関係」「承認不安」「孤立不安」を踏まえ、自分の考えを述べる問題である。孤立不安に対して、個人の会話術だけでなく、失敗しても関係が即座に切れない場や、役割を通じて関係を保てる共同性を考える必要がある。
設問条件の判定
- 制限字数: 400字以内
- 意見論述の要求: あり
- 選択テンプレート: 5STEPs法
- 判定根拠: 本文の論点を受けて、自分の解決方向を述べる意見論述である。
解答プロセス
- STEP1 要件確認: 現代の関係は自由である一方、承認に依存しやすい。
- STEP2 問題設定: 孤立不安は、相手に嫌われないことだけを関係の条件にしてしまう点にある。
- STEP3 論証: 心理的満足だけに頼る関係は不安定で、失敗や沈黙を許しにくい。
- STEP4 解決策: 趣味、地域、学び、ボランティアなど、役割や目的を共有する場を持つ。
- STEP5 吟味: 選択の自由を否定せず、関係が壊れにくい仕組みを増やす。
問2【解答】
孤立不安に向き合うには、相手に好かれ続ける努力だけに人間関係を任せないことが必要である。
現代の関係は自由である反面、相手の反応に過敏になりやすい。嫌われないように振る舞うほど、本音を出せず、かえって孤立感が深まる。
その原因は、関係の根拠が心理的な満足だけに偏ることにある。気分や評価は変わりやすいため、そこだけに依存すると、少しの失敗でも関係が切れるように感じてしまう。
だから私は、役割や目的を共有する場を複数持つことが大切だと考える。地域活動、学び、スポーツ、ボランティアなどでは、好みだけでなく共同作業を通じて関係が生まれる。
もちろん、無理に深い関係を増やす必要はない。しかし、失敗や沈黙があってもすぐに排除されない場を社会の中に増やすことが、孤立不安を和らげる方法である。
字数カウント: 339字



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