横浜国立大学 教育学部 前期日程 2018年度 小論文過去問解説(学び合う授業と教師の探究心)
I 問1【設問文】
問1 下線部を参考に、この授業の特徴をいくつか挙げ、200字以内でまとめなさい。
I 問1【解説】
課題文は、分母の異なる分数の足し算を、教師が一方的に説明するのではなく、子どもの困り感、誤答、実物のペットボトル、図を使った説明を通して学び合いに戻していく授業を描く。
I 問1【解答プロセス】
- STEP1 要件確認: 下線部を参考に授業の特徴を複数挙げ、200字以内でまとめる。
- STEP2 方針: 教師主導の説明、誤答の即時訂正、正解者優遇ではない点を整理する。
- STEP3 構成: 課題設定、学び合い、教師の介入、子どもの発見の順にまとめる。
- STEP4 吟味: 「特徴をいくつか」の条件に合わせ、複数要素を含める。
I 問1【解答】
この授業の特徴は、教師が解法を先に教えず、子どもたちの困り感を学びの出発点にしている点である。誤った式もすぐ訂正せず、何に悩んでいるのかをグループで共有させる。また、実物のペットボトルや図を用いて量の感覚を確かめさせ、分母をそろえる考えを子ども自身の発見として導いている。
字数カウント: 136字
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I 問2【設問文】
問2 あなたがこの授業に参加している子どもだと想像して、この授業についてのあなたの考えを、そう考えた理由も含め200字以内で述べなさい。
I 問2【解説】
設問は、授業に参加する子どもの立場から考えと理由を述べる短い意見論述である。単なる感想ではなく、実物や友人の説明を通して理解が進む点に理由を置くとよい。
I 問2【解答プロセス】
- STEP1 要件確認: 子どもの立場で授業への考えと理由を200字以内で述べる。
- STEP2 問題設定: すぐ正解を教えない授業は不安もあるが、考える余地を生む。
- STEP3 論証: 友人の説明や実物・図を通じて、量の関係を自分で確かめられる。
- STEP4 解決策: この授業は、計算方法だけでなく意味を理解できる授業だと評価する。
- STEP5 吟味: 時間はかかるが、自分で発見した理解が残る点を重視する。
I 問2【解答】
私は、この授業は少し時間がかかるが、納得して理解できる授業だと思う。先生がすぐに正解を言わないので最初は不安になるが、友だちのペットボトルでの説明や図を見ると、答えが1Lと1Lの間になることを自分で確かめられる。計算方法を覚えるだけでなく、なぜ分母をそろえるのかが分かるので、あとで使える知識になる。
字数カウント: 150字
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II 問1【設問文】
本文を踏まえ、教師の探究心に対するあなたの考えを400字以内で論じなさい。
II 問1【解説】
課題文は、教師が育つには制度だけでなく、子どもや保護者との「出会い」が重要だと述べる。ただし出会いは、偶然に偉大な人に会えば自動的に生じるものではない。教師自身が問題意識や探究心を持っているときに、出来事が転機になる。
II 問1【解答プロセス】
- STEP1 要件確認: 本文を踏まえ、教師の探究心への考えを400字以内で論じる。
- STEP2 問題設定: 出会いや経験は、教師に問いがなければ学びに変わりにくい。
- STEP3 論証: ダウン症の子どもとの関わりや保護者の言葉が、教師の見方を変える。
- STEP4 解決策: 教師の探究心は、制度的研修と同じく不可欠であると論じる。
- STEP5 吟味: 探究心を個人任せにせず、同僚と共有できる環境の必要性も述べる。
II 問1【解答】
教師の探究心は、教師が成長するために不可欠である。課題文が述べるように、子どもや保護者との出会いは、ただ偶然起こるだけでは教育上の意味を持たない。教師が「なぜこの子はこう反応するのか」「自分の授業は何を見落としているのか」と問い続けているからこそ、出来事が学びになる。
例えば、ダウン症の子どもとの関わりは、教師に子どもの理解を学ばせ、保護者の「子どもと一緒に学ぶ」という言葉は、教える立場を問い直させた。これは探究心が出会いを受け止めた例である。ただし探究心を教師個人の努力だけに任せるべきではない。同僚と経験を語り合える時間や、失敗を責めない学校環境があってこそ、探究心は持続する。
字数カウント: 292字



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