議論の整理
私が東京大学理学部数学科を志望する理由は、Nicolas Bacaer先生の公開講演情報で確認できる確率的SIS感染症モデル、周期環境、平均絶滅時間、Hamilton-Jacobi方程式、数値シミュレーションへの関心を入口に、感染症の広がりと消滅を数学で捉えたいからである。高校で感染者数の推移を調べた際、曲線の当てはめだけでは、偶然性や季節変動が結果に与える影響を説明できないと感じた。
問題発見
探究活動で単純なSIR型モデルを表計算で扱った時、接触率を一定に置くと現実の変化を十分に表せなかった。さらに人数が少ない集団では、同じ条件でも感染が残る場合と消える場合があり、平均値だけでは判断できないことに気づいた。周期的な環境の下で絶滅までの時間をどう評価するかという問いは、私が感じた限界をより厳密な数学の問題へ変えてくれる。
論証
確率的SISモデルは、感染と回復を個体数の確率過程として扱うため、決定論的な方程式では見落とす揺らぎを考えられる。周期環境を入れると、季節性や外部条件の変化が平均絶滅時間にどう影響するかを問える。Hamilton-Jacobi方程式や数値シミュレーションは、確率的な現象の長時間挙動を解析し、計算結果を理論的な理解へ接続するために重要である。
解決策or結論or結果
入学後は、微積分、線形代数、常微分方程式、確率論、偏微分方程式、数値解析を順に学びたい。過去の経験で抱いた感染症モデルへの疑問を、確率過程、周期係数、漸近解析、Hamilton-Jacobi方程式の基礎を用いて考え直す。まずは小さな集団のSISモデルを手で計算し、次に周期的な感染率を入れた場合の平均絶滅時間を数値的に比較したい。計算の結果をそのまま結論にせず、仮定、近似、誤差を分けて記録する。将来は、社会的課題を数学的に検証できる数理モデル研究に携わりたい。
解決策or結論or結果の吟味
ただし、感染症モデルは現実への応用が見えやすい分、仮定を曖昧にしたまま結論を急ぐ危険がある。周期環境を入れても、接触構造や個人差をどこまで捨象しているかを常に確認しなければならない。東京大学で数学の基礎を徹底し、Nicolas Bacaer先生の研究分野を手がかりに、数値と理論を往復しながら妥当な主張を組み立てる力を身につけたい。
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