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日本大学 生物資源科学部食品ビジネス学科 総合型選抜1次選考 令和7年度 小論文過去問解説(食品へのアクセス困難)

日本大学 生物資源科学部食品ビジネス学科 総合型選抜1次選考 令和7年度 小論文過去問解説(食品へのアクセス困難)

問1【解説】

設問文

近年課題となっている「食品へのアクセスが困難」な状況について、事例を挙げ、その対策についてのあなたの提言をまとめてください。

課題文・資料の要点

「食品へのアクセスが困難」な状況について、具体例と対策を述べる問題である。ここでは、地方や都市部で高齢者が日常的に食品を買いに行きにくい「買い物困難」を中心に扱う。

設問条件の判定

  • 制限字数: 指定なしのため1000字を目安
  • 意見論述の要求: あり
  • 選択テンプレート: 5STEPs法
  • 判定根拠: 社会課題の事例、原因、対策提言を求める問題である。

解答プロセス

  • STEP1 要件確認: 食品アクセスは、店舗の有無だけでなく移動、所得、情報、健康状態に関わる。
  • STEP2 問題設定: 高齢者の買い物困難は栄養不足や孤立につながる。
  • STEP3 論証: 店舗撤退、免許返納、公共交通縮小、家族構造の変化が原因である。
  • STEP4 解決策: 移動販売、共同配送、地域拠点、デジタル支援を組み合わせる。
  • STEP5 吟味: 民間サービス任せでは採算が合わない地域があるため、公民連携が必要である。

問1【解答】

近年課題となっている「食品へのアクセスが困難」な状況の一例は、高齢者の買い物困難である。地方では人口減少によりスーパーや商店が撤退し、都市部でも団地や坂の多い地域では、近くに店があっても高齢者が重い食品を持ち帰ることが難しい場合がある。食品へのアクセスは、単に店が存在するかどうかではなく、そこまで移動できるか、必要な食品を買える所得があるか、注文や配送を使えるかにも関わる。

この問題が深刻なのは、食生活の質が健康と直結するからである。生鮮食品を買いにくくなると、保存のきく加工食品や簡単に食べられる食品に偏り、たんぱく質、野菜、果物が不足しやすい。栄養不足は筋力低下や病気の悪化につながり、さらに外出しにくくなる悪循環を生む。また、買い物は人と会話する機会でもあるため、食品アクセスの困難は社会的孤立にもつながる。

原因として、第一に地域の小売店の採算悪化がある。利用者が減れば店舗は維持しにくい。第二に、免許返納や公共交通の縮小によって移動手段が減っている。第三に、家族が近くに住まない世帯が増え、買い物を手伝う人がいないことも影響している。さらに、低所得世帯では近くに店があっても、栄養価の高い食品を継続して買うことが難しい場合がある。

対策として、私は移動販売、共同配送、地域拠点を組み合わせるべきだと考える。移動販売車は、買い物の場を住民の近くに届けることができる。共同配送では、スーパー、農協、宅配業者、自治体が連携し、一定の注文をまとめて届ける仕組みをつくる。地域の公民館や福祉施設を受け取り拠点にすれば、見守りや交流の機会にもなる。栄養士と連携し、弁当や食材セットに栄養バランスの情報を添えることも有効である。

ただし、スマートフォン注文だけに頼ると、デジタル機器が苦手な人が取り残される。電話注文、紙の注文票、地域ボランティアによる注文支援も必要である。また、採算が合いにくい地域では、食品アクセスを生活インフラと考え、自治体が運営費の一部を支えるべきである。食品ビジネスは利益だけでなく、地域の健康と暮らしを支える仕組みとして設計される必要がある。

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