議論の整理
私は、水環境工学・水質、流域管理、農業水利史の視点から、農業・農村地域の課題を根拠に基づいて分析し、持続可能な地域づくりへ結びつける力を身につけたいと考え、京都大学農学部地域環境工学科を志望する。地域の用水路清掃に参加した際、同じ水路が農業用水、生活環境、景観を同時に支えていることを知り、水質管理を技術だけで説明できないと感じた。この経験から、地域環境の問題は一つの施設や一時的な現象だけでは説明できず、自然条件、技術、管理の担い手、地域の意思決定を分けて考える必要があると感じた。濱 武英先生の専門分野は、私が現場で抱いた疑問を学問として深めるうえで重要な手がかりになる。
問題発見
私が問題だと考えるのは、農業・農村の課題が、目に見える不便や効率だけで語られやすい点である。水質の数値だけを追うと、取水と排水の時期、営農方法、歴史的に作られた水利慣行、流域内の合意形成を見落としてしまう。地域環境工学では、水、土、緑、生産管理、食料、エネルギー、情報を工学的に扱い、自然環境との調和と地域の持続性を両立させる姿勢が必要になる。高校で地域調査を行ったときも、聞き取りで得た実感と観察結果を結びつけるだけでは、なぜ課題が生じ、どの対策が長続きするのかを十分に説明できなかった。
論証
この不足を補うには、現場の観察、資料、データ、理論を往復しながら原因を段階的に分析する力が欠かせない。濱 武英先生の水環境工学・水質、流域管理、農業水利史に関する研究内容は、農業・農村を単なる生産の場ではなく、環境、技術、制度、人の判断が重なる場として捉える点で、私の関心と重なる。私は、測定値や地図、聞き取り、運用ルールを別々に扱うのではなく、目的に応じて比較し、限界も含めて説明する学びを重視したい。そうすることで、表面的な解決策ではなく、地域で実際に使われ、更新される提案に近づけると考える。
解決策or結論or結果
入学後は、数学、物理、生物、情報、環境工学の基礎を固めたうえで、水質工学、水文学、流域管理、農業水利史、環境影響評価を学び、地域の水管理を環境負荷と営農の両面から評価する方法を身につけたい。調査や解析では、対象、仮説、比較方法、データの限界を明確にし、結果を現場の意思決定へどう接続するかまで考えたい。また、農業生産だけでなく、防災、資源管理、地域参加との関係も学び、専門が進んだ段階では濱 武英先生の研究分野に関する文献を読み、確認できる専門内容に即して自分の問いを絞り込む。将来は、流域の水質保全と農業生産を対立させず、地域が維持できる水管理計画を提案できる技術者として働きたい。
解決策or結論or結果の吟味
この志望計画の弱点は、地域環境工学への関心が広く、技術、制度、地域参加のどこに重点を置くかが曖昧になりやすい点である。そこで、まずは濱 武英先生の水環境工学・水質、流域管理、農業水利史という確認できる専門分野に根ざして基礎を固め、応用を語るときも再現性、費用、維持管理、現場で使う際の責任を検討する。大学での学びを通じて、現場の困りごとを単純化せず、根拠に基づいて社会へ返せる研究姿勢を身につけたい。
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